グレゴリオ暦/2014.12.22 UP カテゴリー「こよみ」
朔旦冬至と冬(殖ゆ)祭り


2014年グレゴリオ暦12月22日は旧暦11月1日の朔(新月)の日と冬至が重なる「朔旦冬至」。19年に一度訪れる、太陽のサイクルと月のサイクルが同期する日であり、かつてはとても神聖な日とされていました。日本の宮中では奈良時代より江戸時代まで儀式が行われています(参考→こちら。太陽と月のサイクルの同期→こちら)。
朔旦冬至が神聖なのは、19年に一度というレア具合に理由があるわけではありません。「太陽暦の19年分の日数≒月の満ち欠け235回分」であることから、二十四節気のいずれの日にとっても、その日が新月や満月など特定の満ち欠けと重なるのはどれも19年に一度なわけですからね。
大前提としてまず冬至という日が古代より世界中で神聖視されていたという事実があります。
太陽から地上に届けられる熱エネルギーは地球上のあらゆる生命をつかさどる、まさしく神のような存在ですが、太陽の熱は夏至に最も強まったのち、冬に向かって少しずつ衰微していきます。そしてそのエネルギーが最も衰弱するのが冬至。この時期、周囲の自然も色を失い、活発さをなくしていきます。古代人にとってそれは太陽の死であり、世界の死でもあったでしょう。