グレゴリオ暦/2014.06.07 UP  カテゴリー「特集/ツクヨミをさがして

ツクヨミをさがして③ 
大陸からの借り物だったツクヨミ誕生譚

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 記紀と陰陽五行との関連をもう少し調べてみようと思い、『五行大義』なる書を開いてみました。『五行大義』は蕭吉(しょうきつ)という隋(6世紀後半~7世紀冒頭)の陰陽師が、陰陽五行説に関する秦の時代からの文献を集めて1冊にまとめた百科事典のような書物で、当時より現代にいたるまで数多くの研究者や実践者に読まれ続けている陰陽五行のバイブル的存在です。

 このなかで、次のような文章を発見しました。

 左慈の『相決』に「人の頭がまるいのは天の形にかたどり、足が四角なのは地の形にかたどっている。左の目を日(太陽)とみなし、右の目を月とみなす。左の眉を青龍とみなし、右の眉を白虎とみなし、鼻を匂陣とみなし、伏犀を朱雀とみなし、玉枕を玄武とみなす」といっている。

(中村璋八 著『五行大義』下巻P199/明治書院/1998)

 『古事記』で語られる、イザナキの左眼からアマテラス、右眼からツクヨミが生まれたという逸話とまったく同じです。三貴士の誕生譚は、そのまま陰陽五行の人体への配当からの引用だったわけですね。『日本書紀』別伝の、イザナギが左手に白銅鏡をもつとアマテラスがあらわれ、右手に白銅鏡をもつとツクヨミがあらわれたという誕生譚も、これの変形と考えてよいと思います。

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