グレゴリオ暦/2013.08.07 UP  カテゴリー「特集/ツクヨミをさがして

ツクヨミをさがして② 
『古事記』『日本書紀』に隠された古代呪術 陰陽五行

 これに対してさきほど見た『日本書紀』の冒頭の一文は、原典では次のように書かれています。


【日本書紀 原文】

 古天地未剖陰陽不分、渾沌如鶏子、溟涬而含牙。及其淸陽者薄靡而爲天重濁者淹滯而爲地精妙之合搏易重濁之凝竭難。故天先成而地後定。然後、神聖生其中焉。


 すなわち、


 昔、天と地も分れず、陰と陽もまだ分かれていなかったころ、(世界は形も定まることなく)鶏の卵のように混沌としていましたが、そこにわずかにもののきざしがあらわれました。そのうち、澄んで明るいものは広がって天となり、重く濁ったものは固まって地となりました。そしてのち、神がそのなかにあらわれました。

 こまかいものは容易に動くことができ、重く濁ったものは凝り固まることがむずかしかったため、天がまずできて、のちに地が定まりました。

(参考文献/坂本太郎・家永三郎・井上光貞・大野 晋校注『日本書紀(一)』岩波文庫/1994 ※太字は筆者)


 おわかりのとおり『日本書紀』神代冒頭に書かれた世界の起源と、『淮南子』に書かれた陰陽によって説明される世界の起源はまったく同じなんです。『淮南子』が編纂された年代は『日本書紀』より700年以上前ですから、これが『淮南子』からの引用であることはほぼまちがいないといえます。

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