グレゴリオ暦/2013.10.11 UP カテゴリー「こよみ」
19年に一度の「朔旦冬至(さくたんとうじ)」が訪れる旧暦2014年
これはこよみをつくる基準としても役立ちます。そこで一番影の長い冬至を1年のはじまりにしようということになりました。冬至を境に、極限まで弱まった太陽のエネルギーがまるで復活するかのように、昼の長さが毎日どんどん長くなっていくからです。
さて、こよみをつくっていく過程では、今度は太陽より月の満ち欠けが重視されます。29.5日周期で満ち欠けを繰り返す月のサイクルは、「こよみ」というものがかたちづくられるずっと以前の太古の時代より人類の暮らしに根づいており、毎日の日の出日の入りに次ぐ生活サイクルの単位として存在していました。
月の満ち欠けのなかで冬至に相当するのは新月といえるでしょう。月は満月をへてどんどん欠けていき、やがて空から姿を消してしまいますが、新月でまた再び復活して毎日少しずつ満ちていくからです。
このような太陽が復活するおめでたい日と月が復活するおめでたい日がダブルで重なるのが「朔旦冬至(さくたんとうじ)」なんです。「朔」は新月の意味、「旦」は朝や夜明け、つまり太陽が昇ってくるときという意味。
ところが新月から新月までの月の満ち欠けひとめぐりのサイクルは29.5日(正確には29.530589日)なのに対して、冬至から冬至までのサイクルは365日(正確には365.24219日)と異なるため、両者が重なることは非常に少なく、19年に一度しかありません。
それだけに「朔旦冬至」はめったに訪れることのない大変おめでたい日とされ、宮中などでも宴がもよおされていたといいます。
そんな希少な「朔旦冬至」が訪れるのが2014年なんですね! 冬至はかつて1年のはじまりでしたが、その後の紆余曲折をへて、いまでは旧暦の11月にあります。ですから「朔旦冬至」は旧暦11月1日と冬至が重なる日ということになるんですね。
これが「朔旦冬至」。なんだかワクワクしちゃいませんか? いまこの記事を書いている時点から1年以上先なんですけど(笑)、楽しみに待っていたいと思います!!