グレゴリオ暦/2014年11月29日 カテゴリー「アート」
日本国宝展やっと行ってきました
いや、昨日のことなんですけどね。上野の国立博物館で開催中の「日本国宝展」行ってきましたよ。

ずっと行こうと思ってたんですが、気づいてみると、開催終了まであと一週間あまり。ということで金曜の午後、上野まで足を運んだわけです。
ときおり小雨のぱらつくなか、平日だというのに、いきなり入場まで60分待ち(実際には並びはじめて30分ぐらいで入場できましたが)。行列に並ぶの大~っ嫌いなんで、ひさびさでしたね、ただただ待つの。
それでも並んだ甲斐はあります。なんつったって、どこを見ても国宝ですからね。右を見ても左を見ても、お宝、お宝、お宝。
「縄文のビーナス」とか「縄文の女神」と名付けられている3000~4000年前の凄まじく状態のよい土偶やら、平安時代のものだという日本書紀最古の写本やら、空海ファンにはたまらない現存最古にして最高傑作といわれる虚空蔵菩薩の図像やら、アノ法隆寺に祀られていた四天王のひとり広目天の立像やら、しまいには元興寺極楽坊五重小搭(奈良時代に全国に建立された国分寺の五重塔の建造用縮小サンプルだそう)などなどのお国のお宝群とですよ、あり得ない超々至近距離で向き合えました。すげぇ、です。来場者の皆さん、ひとり残らず全員、鼻血をたらしてましたよ。まじです。ええ。
当日は日本史上最も有名なハンコである「金印」の期間限定公開もされていました。これを見るには館内でさらに20分待ちの行列に並ばねばなりません。もちろん、並びませんよ! 一応ロープの外から遠目(といっても1メートルほど)には見られるので、チラ見だけしときましたがね。これがまた思ってた以上に小っちゃいんだ、金印。
そういうわけで、お宝に囲まれる至福体験は非常に貴重ではありましたが、数千年の時を経て過ぎ去ったはずのかつてのある瞬間と、同等に対峙する不思議さみたいなものを体験できるのも、こうした展示の魅力ですよね。
地球上の時間というものを46億年前から重層的に折り重なった「らせん」とするなら、そのらせんに対して、さながらワームホールのごとく垂直に貫通するもうひとつの時間軸を激しくリアルに体感できました。数千年前や数百年前のある一点と現在が同じ時空間に同居するみたいな、なんとも不思議な位相です。
さて、月曜日にはサントリー美術館で開催している「高野山の秘宝」展を見に行こうと思ってます。こちらも見よう見ようと思ったまま来週いっぱいで終了というところまで来てしまいました。真言宗フェチな僕としては、どちらかというと「日本国宝展」よりもこっちが本命だったりします。行ってきます。