• ●読み方● 和暦=旧暦/月の出入=東京で月の中心が地平線に重なる時刻/(二)=二十四節気/(雑)=雑節/(節)
    =節句/(年)=年中行事/G暦=グレゴリオ暦 (新暦)/データ出典…暦要綱・暦計算室(国立天文台)/※月満ち欠け図は目安です。免責事項
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  • グレゴリオ暦/2016.02.26 UP  カテゴリー「特集/ツクヨミをさがして

    ツクヨミをさがして④ 
    ツクヨミのウケモチ殺しとハイヌウェレ

    tsukuyomi_title4

     空に浮かぶ月そのもの、または月を観測する行為を神格化したと考えられる月神ツクヨミ。

     ここまで、古代の日本を知るうえで貴重な手掛かりとなる記紀(=『古事記』と『日本書紀』のこと)を中心にみてきましたが、ツクヨミが日本神話を代表する存在であるアマテラス、スサノオと同時にイザナギのからだから生まれた兄弟神であること以外、めぼしい情報は見つかりませんでした。

     くわえて記紀が編さんされた時代は古代中国王朝から大陸のさまざまな最新科学や文化が流入しており、とりわけ陰陽五行にもとづいた思考は日本の文化や暮らしのすみずみにまで行き届いており、記紀に書かれたツクヨミ誕生のシーンも、どうやら古代中国、もっというなら古代インドの創世神話の流用であろうことがわかりました。

     意図的なのか興味がないからなのかわかりませんが、記紀にはアマテラス、スサノオと比べてツクヨミ登場シーンが極端に少なく、この誕生エピソードを除くと、あとは『日本書紀』の別伝として書かれたウケモチ殺害譚ぐらいしかツクヨミ関連の記紀神話はなくなってしまいます。

     これはツクヨミをさがして①でみた、ツクヨミに殺害されたウケモチの死骸から稲や粟などの五穀が生え、これがひとびとの食物の起源となったというものでした。念のため、もう一度おさらいしておきます。

    【日本書紀(別伝)③】

     イザナギはアマテラスには高天原を、ツクヨミ(月夜見尊)には日とともに天のことを、スサノヲには滄海原を治めるよう命じました。

     しばらくしてアマテラスは葦原中国(あしはらのなかつくに。地上世界)にいるウケモチという神のことを調べてくるよう、ツクヨミにいいます。ツクヨミが地上に降りると、ウケモチはその口から飯や山海の味覚をたくさん出して、もてなしてくれました。ところがツクヨミは「口から吐き出したものを食べさせるとは、なんというやつだ!」と怒り、ウケモチを剣で斬殺。それを知ったアマテラスは「お前は悪神だ。顔も見たくない」と憤慨し、昼と夜を隔てて住むことにしました。

     その後、アマテラスがアメノクマヒトという神をつかわしてウケモチの死体を調べてみると、頭からは牛馬が生まれ、額には粟(あわ)が、眉には繭(まゆ)が、目には稗(ひえ)が、腹の中には稲が、陰処(ほと)には麦と大豆と小豆が生えているではありませんか。アマテラスは「これらをこの世に住む人たちの食べ物とするべき」と喜び、粟、稗、麦、豆を畑の種子とし、稲を水田の種としました。稲を天の田に植えると秋には大きな穂が実り、口に繭を含むと糸を紡ぐことができ、ここから養蚕がはじまりました。

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