和暦を知る
  • ●読み方● 和暦=旧暦/月の出入=東京で月の中心が地平線に重なる時刻/(二)=二十四節気/(雑)=雑節/(節)
    =節句/(年)=年中行事/G暦=グレゴリオ暦 (新暦)/データ出典…暦要綱・暦計算室(国立天文台)/※月満ち欠け図は目安です。免責事項
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    和暦7月15日
    お盆

     むしろ日本の庶民のあいだで7月7日の行事として古くから行われてきたのは、井戸を掃除する、子供が水浴びをする、女性が髪を洗う、家具を洗うといった「洗い清め」の儀式で、七夕が本来「禊(みそぎ)」の日であったことをうかがわせます。七夕飾りを川や海に流す「七夕流し」も穢れ払いのひとつです。

     洗い清めや七夕馬は中国由来の星祭りにはないため、こうした民間習俗はより古い時代から日本にある伝統だと考えられます。「七日盆」と称して7月7日を盆の入りとする風習があることからもわかるとおり、本来、七夕はお盆に祖霊を迎える準備の日として重視されていたのでしょう。


    ◆祖霊を供養する盆棚(ぼんだな)

    IMG_0297  このほか、お盆を迎える準備として欠かせないのが「盆棚(ぼんだな)」(右写真)です。「精霊棚(しょうりょうだな)」「先祖棚」ともよばれ、亡くなったひとや祖先の霊を迎え、供養するためにしつらえます。7日や12日、13日につくることが一般的なようです。

     飾り方は地方や家庭、仏教の宗派などによって多種多様ですが、正面や周囲に竹を立てて縄を巡らせて結界を張り、真菰(まこも。イネ科の植物)のござを敷いた棚の上に位牌や仏具、供え物を置くなどします。室内ではなく庭や縁側にしつらえることもあります。

     これは正月に年神を迎えるための「年神棚(としがみだな)」に相当するといえるでしょう。


    ◆精霊(しょうりょう)の迎えと送り

     祖先や亡くなったひとの精霊は一般的に13日の夕方(7日や12日、14日など異なる地方も)、家の門口や玄関前などでオガラ(皮をむいて乾燥させた麻の茎)を焼いて行う「迎え火」で迎えられます。墓所で行う場合は、墓前での迎え火を終えてから自宅の門口につるした盆提灯に明かりをともして、精霊が迷わずに戻ってこれるようにします。

     迎えた精霊は16日の夕方に行う「送り火」で、向こうの世界へと送り返すのが一般的です。送り火をたくのにもオガラが使われます。

     この送り火は地域単位の大きな伝統行事となっている例も多く、京都の大文字焼きはとくに有名でしょう。また真菰(まこも)の葉などで編んだ舟を川や海に流して精霊を送る「灯籠(とうろう)流し」「精霊流し」も各地で行われ、風物詩となっています。

     地方によっては7日の七夕に麦わらや茅(かや)、真菰などで馬をつくる「七夕馬(たなばたうま)」の習俗が伝えられていますが、これは祖先の霊を迎え、送る乗り物で、お盆によく見かけるナスやキュウリの馬と同様の存在といえます。

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