• ●読み方● 和暦=旧暦/月の出入=東京で月の中心が地平線に重なる時刻/(二)=二十四節気/(雑)=雑節/(節)
    =節句/(年)=年中行事/G暦=グレゴリオ暦 (新暦)/データ出典…暦要綱・暦計算室(国立天文台)/※月満ち欠け図は目安です。免責事項
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    和暦7月15日
    お盆

    日本古来の祖霊信仰に仏教行事が合体した魂祭(たままつり)

    ◆期間は13日夕方〜16日夕方とするのが一般的

     お盆は正月と並ぶ日本の代表的な年中行事で、和暦7月15日の望の日を中心に行われます。先祖や亡くなったひとの精霊(しょうりょう)をあの世から迎えて家族でもてなし、再びあちら側へと送り出す行事として、知らない日本人はいません。

    お盆は沖縄地方など一部の地域ではいまも和暦7月15日ですが、現在、ほとんどの地方ではグレゴリオ暦で行われています。日取りは大きくわけて、和暦7月15日という日付をそのまま新暦に移行したグレゴリオ暦7月15日に行う、「月遅れ」と称してグレゴリオ暦8月15日に行う(和暦の7月がおおむね毎年グレゴリオ暦8月に相当するためだと思われる)のふたつがあり、全国的には後者の月遅れが多いようです。

     期間は精霊を迎える13日の夕方から、精霊を送る16日夕方にかけてというのが一般的ですが、地方によって差があり、地獄の釜のふたが開くという意味の「釜蓋朔日(かまぶたついたち)」すなわち1日からお盆がはじまる、「七日盆(なのかぼん)」といって7日からはじまる、あるいはは23日、24日の「地蔵盆」までをお盆期間とするなど、さまざま。

     和暦7月をまるまるお盆期間とする例もあり、江戸時代の京都、大阪、江戸では7月中ずっと盆灯籠をかかげていたといいます。


    ◆語源は盂蘭盆会(うらぼんえ)か容器の盆か

     お盆といえば仏教行事というイメージが強いと思いますが、その起源はもともと日本に古くからあったアニミズム的な祖霊信仰であり、のちの世に伝わった仏教の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」がそこに習合していったと考えられています。

     盂蘭盆会は釈迦の弟子が餓鬼道で逆さつるしになって苦しんでいる亡母の魂を救うため、釈迦の教えに従って7月15日に供養してまつったことに由来するとされ、日本への仏教伝来(6世紀ごろ)初期より宮廷や寺で行われてきた追善回向(ついぜんえこう。生きているものが死者を供養する)行事です。

     お盆の「ボン」はこの盂蘭盆会から来ているとする説が一般的ですが、一方で精霊への供え物を盛る容器としての「盆」から生じたとも考えられており、語源は定かではありません。


    ◆七夕はお盆を迎える準備の日だった

     正月が、12月のうちに「煤払(すすはら)い」や「松迎(まつむか)え」を行うことで、穢(けが)れを払ったり依代を設置したりして年神を迎える準備をするのと同様、お盆でも15日の望までのあいだに精霊を迎える準備を行っておきます。

     「煤払(すすはら)い」に相当するのが7月7日の「七夕」です。五節供のひとつである七夕は星祭りのイメージが強いですが、織姫と彦星の伝説は中国大陸からわたってきたもので、日本古来のものではありません(とはいえ奈良時代には貴族の女子のあいだで、すでに星祭りは行われていたようです)。