• ●読み方● 和暦=旧暦/月の出入=東京で月の中心が地平線に重なる時刻/(二)=二十四節気/(雑)=雑節/(節)
    =節句/(年)=年中行事/G暦=グレゴリオ暦 (新暦)/データ出典…暦要綱・暦計算室(国立天文台)/※月満ち欠け図は目安です。免責事項
  • 目 次

  • 月の基礎知識

    13. 公転の軌跡

    月が宇宙空間に描く軌跡はヘタウマな十二角形

    ◇月が公転の軌跡は「花」のような形にはならない

     月は満月のときに地球公転軌道の外側に、新月のときに地球公転軌道の内側に位置します。地球自身もみずからの公転軌道上を動いていますから、実際に見ることができるとしたら、月は地球の公転軌道をはさんで外側と内側を行ったり来たりしながら地球とともに太陽の周囲を公転しているように見えるでしょう。

     このとき月が宇宙空間に描く軌跡をイメージするとき右図のように考え、1年経つと最終的にまるで12枚の花弁をもつ巨大な花のような軌跡になるのではと思いがちなのですが、実際には異なります。


    ◇実際の月の動きをプロットしてみると

     以下は地球と月の公転軌道をそれぞれ正円と仮定し、太陽-地球の平均距離1億4960万kmと月-地球の平均距離38万4400kmのスケール比をそのまま縮尺したモデルに、毎日の月の位置を1年分プロットして線で結んだものです。地球の公転周期365.25636日は月の公転周期27.321662日できれいに割り切れないため、軌跡の始点と終点(図の上部=時計の12時の位置)はひとつの円として結ばれているわけではありません。

    月の軌跡全景

     さてこの軌跡、一見、きれいな円に見えないこともありませんが、よく見るとデコボコした、いびつな円であることがわかります。


    ◇月の軌道は直線的だった

     左の図の一部分を拡大したのが下図です。これを見るとわかりますが、月自身は地球のまわりをグルグルまわっているつもりでも、地球自体もまた自分の公転軌道上を移動しているこたから、月の描く軌跡は実は意外にも直線的(細かすぎてわかりづらいと思うので、下図をクリックしてぜひ拡大表示で見てみてください)

    月の軌跡部分

     この軌跡によって最終的に出来上がるのは、いわば “ヘタウマな十二角形” といったところでしょうか。それでも月が地球の公転軌道の外側と内側をふらつきながら、太陽の周囲をまわっているようなイメージはかわりありませんね。

     満ち欠けするばかりでなく、夜の象徴でありながら昼の空にも浮かんでいることなどから、月は古今東西の伝承や神話で「気まぐれ」の象徴のような存在として描かれることが多いのですが、こうした月の実際のふるまいを宇宙視点から見なおしてみても、中央にでんと構えた太陽と比べて、やっぱり「気まぐれ」な存在のようです。