• ●読み方● 和暦=旧暦/月の出入=東京で月の中心が地平線に重なる時刻/(二)=二十四節気/(雑)=雑節/(節)
    =節句/(年)=年中行事/G暦=グレゴリオ暦 (新暦)/データ出典…暦要綱・暦計算室(国立天文台)/※月満ち欠け図は目安です。免責事項
  • 目 次

  • 月の基礎知識

    05. 満潮と干潮

    月の引力影響で毎日2回ずつ起こる

    ◇月の重力影響は月に一番近い場所が最大

    満潮と干潮

     地球は月の重力(引力)影響を絶えず受けています。その影響力は月に近い場所ほど強く、図のAにあたる場所が最大となり、海水が月方向へ引き寄せられて海面が隆起します。これが「満潮」です。

     地球は1日に360度自転しているので、満潮から6時間ほどたつとAだった地点は90度分(360×6/24)回転して、B位置まで移動します。

     重力の強さは距離の2乗に反比例する(要するに距離が遠いほど、どんどん弱くなる)ため、ここでの月の重力影響はAほど強くはないものの、その力はやはり月が位置する方向に作用しています。これにより海面は低くなって、海は「干潮」となります。図のとおり、B ‘ の位置も同様に干潮です。

     それからさらに6時間たつと地球は最初の向きから180度回転することになり、Aだった場所は月から最も遠いCまで移動します。Cは地球上で月の重力影響が最も弱い位置ですが、Aが満潮となるとき、実は同時にここも満潮になっているんです。


    ◇地球に働く慣性の力

     というのも、月と地球が互いの共通重心をまわっていることにより、地球にはいわば月との公転といえる運動がもたらす慣性の力がつねに働いているからです。

     慣性の力というのは、たとえばカーブする電車の中に乗っているときに感じる、カーブの外側に向かって放り出されるような “見かけの力” のこと(遠心力やコリオリ力など)。月が地球の周囲(地球との共通重心)をひとまわりするあいだに地球も月との共通重心のまわりを1周しており、この運動が慣性の力を引き起こします。

     Cでは月の重力が弱い分、こうした慣性の力がまさっているため、結果的に海面が地球の外側方向に隆起するようになるわけです(逆にAでは慣性力より月の重力のほうがまさっている)。

     もっと視覚的にいうなら、Cでは海水面をそこに置いてきぼりにしたまま、地球球体が月方面へ引っ張られるために海面が月と反対側にも隆起するように見え、結果的に満潮になる、といったイメージです。